鼻血は、多くの人が一度は経験したことのある身近な症状です。突然出ると驚きますが、多くの場合は鼻の粘膜の小さな傷や乾燥などが原因です。一方で、繰り返す鼻血や止まりにくい鼻血の背景に、治療が必要な病気が隠れていることもあります。
この記事では、鼻血が出る主な原因、正しい対処法、病院を受診したほうがよいケースについてわかりやすく解説します。
鼻血とは?
鼻血は医学的に「鼻出血(びしゅっけつ)」と呼ばれます。鼻の中には細い血管が多く集まっており、特に鼻の入り口に近い部分の「キーゼルバッハ部位」は出血しやすい場所として知られています。
この部分は粘膜が薄く、わずかな刺激でも傷つきやすいため、日常的な動作がきっかけで鼻血が出ることがあります。
鼻血が出る主な原因
鼻の粘膜が傷ついている
もっとも多い原因です。
鼻を強くかんだり、鼻の中を指で触ったりすると、血管が傷ついて出血することがあります。特に子どもでは鼻を触る習慣が原因になることが少なくありません。
主なきっかけ:
- 鼻をほじる
- 強く鼻をかむ
- くしゃみを繰り返す
- 鼻掃除で粘膜を傷つける
乾燥による粘膜のダメージ
鼻の粘膜が乾燥すると、ひび割れや炎症が起きて出血しやすくなります。
乾燥しやすい環境:
- 冬の乾燥した季節
- エアコンの効いた室内
- 加湿が不足している環境
花粉症や鼻炎がある人は、粘膜がもともと敏感になっているため、さらに出血しやすくなることがあります。
アレルギー性鼻炎や風邪
鼻の炎症によって粘膜が弱くなり、少しの刺激で出血することがあります。
原因となる例:
- 花粉症
- アレルギー性鼻炎
- 風邪
- 副鼻腔炎
鼻づまりやかゆみで何度も鼻を触ったり、頻繁に鼻をかんだりすると悪化しやすくなります。
ケガや外部からの衝撃
スポーツや転倒などで鼻をぶつけた場合にも鼻血が出ます。
軽い打撲で済むこともありますが、強い衝撃では鼻骨骨折が起きていることもあるため注意が必要です。
高血圧
高血圧そのものが鼻血の直接原因とは限りませんが、血管に負担がかかることで出血が止まりにくくなる場合があります。
特に中高年で突然鼻血が出た場合や、繰り返す場合は血圧の確認が勧められることがあります。
薬の影響
血液を固まりにくくする薬を使用していると、鼻血が止まりにくくなることがあります。
代表例:
- 抗凝固薬
- 抗血小板薬
服薬中に鼻血を繰り返す場合は、自己判断で薬を中止せず医師に相談してください。
注意が必要な病気が原因のこともある
頻度は高くありませんが、次のような病気が関係していることがあります。
鼻の病気
- 鼻のポリープ
- 鼻腔内の腫瘍
- 強い炎症
血液の異常
- 血小板減少
- 血液凝固異常
全身の病気
- 高血圧
- 肝機能障害などによる止血異常
片側だけの鼻血が繰り返し続く場合や、原因が思い当たらない場合は耳鼻咽喉科での確認が必要です。
鼻血が出たときの正しい対処法
鼻血が出たら落ち着いて対応しましょう。
1. 少し前かがみになる
上を向くと血が喉に流れ込み、吐き気や誤嚥の原因になることがあります。
2. 小鼻をしっかりつまむ
鼻のやわらかい部分を10〜15分程度しっかり圧迫します。
途中で何度も確認すると止血しにくくなるため、時間を決めて圧迫することが大切です。
3. 安静にする
興奮したり動き回ったりすると血圧が上がり、止まりにくくなることがあります。
避けたいこと
- 上を向く
- 強く鼻をかむ
- 鼻を何度も触る
- 奥までティッシュを詰め込む
病院を受診したほうがよいケース
次のような場合は医療機関への相談が勧められます。
- 15〜20分以上圧迫しても止まらない
- 大量に出血している
- 何度も繰り返す
- 顔や鼻をぶつけた後
- めまい、動悸、息苦しさがある
- 血液をサラサラにする薬を飲んでいる
- 片側だけで何度も起きる
- 喉へ大量に血が流れる
鼻血を予防する方法
日常の対策で予防しやすくなります。
- 部屋を適度に加湿する
- 鼻を強くかまない
- 鼻の中をむやみに触らない
- 花粉症や鼻炎を適切に治療する
- 体調管理を行う
まとめ
鼻血の多くは、鼻の粘膜の傷や乾燥、鼻炎などの身近な原因で起こります。
一方で、繰り返す鼻血や止まりにくい鼻血には病気が関係していることもあるため注意が必要です。
正しい止血方法を知っておき、異常を感じた場合は早めに耳鼻咽喉科などの医療機関を受診しましょう。

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