ロマンス詐欺とは、恋愛感情や親近感を利用して相手を信用させ、最終的に金銭をだまし取る詐欺のことです。近年では、SNSやマッチングアプリの普及に伴い、国内外で被害が急増しています。
詐欺師は恋人や結婚相手を装い、長期間にわたって信頼関係を築いた後、「困っている」「投資で一緒に資産を増やそう」などの理由で送金を求めます。被害額が数百万円から数千万円に及ぶケースも珍しくありません。
この記事では、ロマンス詐欺の意味や代表的な手口、見分け方、被害を防ぐためのポイントを詳しく解説します。
ロマンス詐欺とは
ロマンス詐欺とは、恋愛感情を利用して相手を信用させ、お金や暗号資産(仮想通貨)などをだまし取る詐欺です。
「ロマンス(Romance)」には恋愛という意味があり、その名のとおり恋愛関係や結婚を前提とした交際を装うことが特徴です。
以前は国際結婚サイトやメールが主な接点でしたが、現在では以下のようなサービスがきっかけとなるケースが増えています。
- マッチングアプリ
- SNS(Instagram、Facebook、Xなど)
- メッセージアプリ
- オンラインゲーム
- 国際交流サイト
実際に一度も会ったことがないまま恋愛関係を築き、送金を要求されるケースも少なくありません。
ロマンス詐欺の主な手口
ロマンス詐欺にはいくつかの典型的なパターンがあります。
SNSやマッチングアプリで接触する
詐欺師は魅力的なプロフィールを作成し、恋人を探している人へ積極的にアプローチします。
プロフィールには以下のような肩書きを使うことがよくあります。
- 海外勤務の会社員
- 軍人
- 医師
- 投資家
- エンジニア
- 実業家
写真は本人ではなく、インターネット上の他人の画像やAIで生成した画像が使われる場合もあります。
恋愛感情や信頼関係を築く
毎日のように連絡を取り続け、優しい言葉や将来の約束を交えながら親密な関係を築いていきます。
例えば、次のような言葉が使われます。
- 「あなたと結婚したい」
- 「運命の人だと思っている」
- 「一緒に幸せな未来を築こう」
相手の警戒心が薄れるまで数週間から数か月かけることもあります。
金銭を要求する
信頼関係ができた頃に、お金に関する相談を持ちかけます。
代表的な理由は次のとおりです。
- 病気や事故で治療費が必要
- 帰国費用や航空券代が足りない
- 荷物を送ったので関税や手数料を支払ってほしい
- 家族の医療費を立て替えてほしい
- 会社の資金が一時的に不足している
一度送金すると、さらに別の理由を作って追加送金を求められるケースが多く見られます。
投資へ誘導する
近年特に増えているのが、恋愛感情を利用して投資へ誘導する手口です。
「一緒に将来のために資産を増やそう」と持ちかけ、暗号資産やFX、海外投資サイトなどへ誘導します。
最初は利益が出ているように見せかけますが、実際には架空の投資サイトであることが多く、出金できなくなったり、追加の入金を求められたりします。
ロマンス詐欺の特徴
ロマンス詐欺には共通する特徴があります。
会いたがらない
長期間やり取りを続けても、実際に会う約束を何度も延期します。
理由として、
- 海外勤務で忙しい
- 軍事任務中
- 出張が延びた
など、もっともらしい説明が繰り返されます。
ビデオ通話を避ける
本人確認につながるビデオ通話を避けるケースが多くあります。
応じたとしても短時間だったり、通信状態が悪いことを理由にすぐ終了したりすることがあります。
お金の話が出てくる
恋愛関係であるにもかかわらず、お金の相談や送金依頼が出てきた場合は十分注意が必要です。
本当に信頼できる相手であれば、交際初期に金銭を求めることは一般的ではありません。
誰にも相談しないよう求める
詐欺師は、
- 「二人だけの秘密にしよう」
- 「家族には話さないで」
- 「理解してもらえない」
などと言って、第三者へ相談させないよう誘導する傾向があります。
ロマンス詐欺と結婚詐欺の違い
ロマンス詐欺と結婚詐欺は似ていますが、違いがあります。
ロマンス詐欺
- インターネット上で知り合うことが多い
- 実際に会わないケースが多い
- 海外在住を装うことが多い
- 投資詐欺と組み合わされることがある
結婚詐欺
- 実際に交際するケースが多い
- 結婚を約束して信用させる
- 結婚資金や生活費などを理由に金銭を受け取る
- 現実の交際を利用する点が特徴
どちらも恋愛感情を悪用する点は共通しています。
ロマンス詐欺を見分けるポイント
次のような特徴が複数当てはまる場合は、慎重に対応しましょう。
- 出会って間もないのに愛情表現が多い
- 実際に会おうとしない
- 海外勤務を理由にしている
- 投資を勧めてくる
- 暗号資産での送金を求める
- お金の話が頻繁に出る
- 周囲へ相談しないよう求める
一つだけでは判断できませんが、複数該当する場合は詐欺の可能性があります。
ロマンス詐欺の被害を防ぐ方法
被害を防ぐためには、次の点を意識しましょう。
会ったことのない相手へ送金しない
最も重要なのは、一度も会ったことがない相手へ送金しないことです。
恋愛感情があっても、お金のやり取りは慎重に判断する必要があります。
投資話は疑う
恋愛相手から投資話を持ちかけられた場合は、高い警戒が必要です。
特に「必ず利益が出る」「短期間で稼げる」といった話は信用しないようにしましょう。
写真やプロフィールを確認する
プロフィール写真を画像検索すると、別人の写真が使われていることが判明する場合があります。
また、プロフィール内容に不自然な点がないかも確認しましょう。
一人で判断しない
恋愛感情が強くなると、冷静な判断が難しくなります。
少しでも違和感を覚えたら、家族や友人など第三者へ相談することが大切です。
ロマンス詐欺の被害に遭った場合の対処法
万が一被害に遭った場合は、できるだけ早く行動しましょう。
- 相手との連絡を直ちに止める
- メッセージや送金履歴を保存する
- 利用した金融機関へ相談する
- 警察へ被害を相談する
- 消費生活センターなどの公的機関へ相談する
対応が早いほど、被害拡大を防げる可能性があります。
まとめ
ロマンス詐欺とは、恋愛感情や信頼関係を利用して金銭をだまし取る詐欺です。SNSやマッチングアプリの普及により、誰でも被害に遭う可能性があります。
「会ったことのない相手から送金を求められる」「投資話を持ちかけられる」「誰にも相談しないよう言われる」といった状況は、ロマンス詐欺の典型的な特徴です。
恋愛中は冷静な判断が難しくなりがちですが、お金に関する話が出た時点で一度立ち止まり、家族や友人、公的機関へ相談することが被害防止につながります。相手を信頼しているからこそ、客観的な視点を持つことが大切です。


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