協働とは?意味や使い方、協力・共同との違いをわかりやすく解説

協働 ナレッジ

協働という言葉は、行政の広報誌やニュース、仕事の場で見かけることがあります。

「協力」や「共同」と何が違うのか、言葉だけではつかみにくいと感じる人も多いでしょう。

協働とは、立場や役割の異なる人や組織が、それぞれの強みを生かしながら、同じ目的に向かって取り組むことを表す言葉です。

この記事では、協働の意味や由来、協力・共同との違いについてわかりやすく解説します。

協働とは

協働は、立場や役割の異なる人や組織が、共通の目的のために力を合わせて取り組むことを表す言葉です。

単に同じ場所で作業をするのではなく、それぞれが得意な分野や持っている資源を出し合う点が特徴です。

行政と住民、企業とNPOのように、立場や目的が違う相手同士が手を組む場面で使われることが多い言葉です。

対等な関係を前提にしている点も、協働という言葉の大きな特徴といえます。

協働という言葉の由来

協働という言葉は、「協力して働く」という意味を込めてつくられた表現だと考えられています。

行政や福祉、まちづくりの分野で、一つの組織だけでは解決しにくい課題に向き合う中で広まってきました。

住民、行政、企業、NPOなど、異なる立場が力を結び合わせる必要性が高まったことが、この言葉が使われるようになった背景にあります。

協働の仕組み・考え方

協働を成り立たせているのは、関わる立場同士がそれぞれの役割を自覚しながら、対等にやり取りする関係です。

一方が指示を出し、もう一方がそれに従うだけの関係では、協働という言葉が持つ意味は十分に発揮されません。

立場が異なるからこそ見えてくる視点や意見を持ち寄り、話し合いながら進めていく過程そのものが、協働の核になります。

目的を達成することだけでなく、関わった人同士の信頼関係を積み重ねていくことも、協働の大切な側面とされています。

協働が重視される場面

協働という考え方は、一つの組織や個人だけでは解決が難しい課題に取り組む場面で特に重視されます。

地域の防災やまちづくり、子育て支援、環境保全など、関わる人の立場が多いテーマで協働という言葉がよく使われます。

行政だけで対応しようとすると人手や予算の面で限界がある課題に対して、住民や企業の力を借りる形で進められることが多くあります。

立場の違う相手が関わることで、一つの視点では見落としがちな課題や解決策に気づきやすくなるという利点もあります。

協働の種類

協働には、関わる立場の組み合わせによっていくつかの型があります。

  • 行政と住民が力を合わせる協働
  • 行政と企業・NPOが連携する協働
  • 学校と地域住民が関わる協働
  • 企業同士が異なる強みを持ち寄る協働

どの型であっても、立場の違いを生かしながら共通の目的に近づこうとする点は共通しています。

協働と協力の違い

協力は、誰かの手伝いをしたり、同じ方向を目指して力を貸したりすることを広く指す言葉です。

立場の上下や役割分担がはっきりしていなくても、「協力する」という言葉は自然に使うことができます。

一方、協働は、異なる立場の者同士が、それぞれの役割を持ちながら対等に関わり合う点に重きが置かれます。

協力は行為そのものを指す言葉であるのに対し、協働は関係のあり方まで含めて表す言葉だと考えると分かりやすいでしょう。

協働と共同の違い

共同は、複数の人が同じ立場や条件で一緒に作業をしたり、物事を進めたりする状態を表す言葉です。

共同作業や共同経営のように、関わる人同士が似た立場であることを前提に使われる場面が多く見られます。

協働は、立場や役割が異なる者同士が、それぞれの強みを生かして関わり合う点で共同とは少し異なります。

同じことをするのが共同、違うことを持ち寄って一つの目的に近づくのが協働、と整理すると区別しやすくなります。

協働・協力・共同の違いを表で確認

言葉立場の関係重視される点
協働立場や役割が異なる者同士対等な関係で役割を持ち寄ること
協力立場の違いは問わない力を貸し合う行為そのもの
共同似た立場の者同士同じ作業を一緒に行うこと

協働を使った例文

協働という言葉は、次のような場面で使われます。

  • 住民と行政が協働して、地域の防災マップを作成した。
  • 企業とNPOが協働し、子ども向けの学習支援プログラムを立ち上げた。
  • 学校と地域の団体が協働する形で、清掃活動を続けている。
  • 異なる部署が協働して新しい取り組みを進めることになった。

協働を進めるうえで大切なこと

協働を進めるには、関わる立場同士が互いの考え方や事情を理解しようとする姿勢が欠かせません。

役割分担をあらかじめ話し合い、誰が何を担うのかを明確にしておくことも、協働を円滑に進める助けになります。

一度の取り組みで終わらせず、継続的に関係を築いていく視点を持つことも大切だと考えられています。

立場の違いを対立としてではなく、強みの違いとしてとらえ直す姿勢が、協働をうまく進める鍵になります。

協働のメリット

協働の大きな利点は、一つの立場だけでは出てこない視点やアイデアを取り入れられることです。

人手や資金、専門知識など、それぞれの立場が持つ資源を組み合わせることで、単独では難しい取り組みも実現しやすくなります。

関わる立場同士の信頼関係が育つことで、次の課題にも協力し合える土台ができていく点も見逃せません。

協働の注意点

立場が異なる者同士が関わる協働では、考え方や進め方の違いから意見がすれ違うこともあります。

話し合いの時間や調整の手間がかかる場合もあり、スピード感を重視する取り組みには向かないこともあります。

一方の立場だけが負担を抱え込む形になってしまうと、対等な関係という協働の良さが損なわれてしまいます。

協働によくある誤解

協働は、単に大勢で同じ作業をすることだと誤解されることがあります。

しかし、協働の本質は人数の多さではなく、立場の違う者同士が役割を分け合い、対等に関わり合うことにあります。

また、協働を進めれば必ず良い結果が出ると考えるのも誤解のひとつで、関係づくりには時間がかかることも少なくありません。

まとめ

協働とは、立場や役割の異なる人や組織が、共通の目的のために力を合わせて取り組むことを表す言葉です。

似た言葉である協力は力を貸し合う行為そのものを指し、共同は似た立場の者が一緒に作業をする状態を指す点で、協働とは意味合いが異なります。

協働を進めるうえでは、対等な関係を保ちながら役割を分担し、継続的に信頼関係を築いていく姿勢が欠かせません。

言葉の意味を理解しておくことで、ニュースや仕事の場面で協働という表現に出会ったときにも、その背景にある考え方をイメージしやすくなるでしょう。

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