軌間とは?意味や標準軌・新幹線の軌間との違いをわかりやすく解説

軌間 ナレッジ

新幹線や在来線のニュース、海外で鉄道に乗る場面などで「軌間」という言葉を見聞きすることがあります。

レールの幅に関係する言葉だとは分かっても、具体的に何を指すのか、なぜ路線によって違うのか気になった方もいるのではないでしょうか。

一言でいうと、軌間とは左右2本のレールの内側どうしの距離を表す鉄道の規格のことです。

この記事では、軌間の意味や仕組み、種類、標準軌・新幹線の軌間との違いについてわかりやすく解説します。

軌間とは

軌間(きかん)とは、鉄道の線路を構成する左右2本のレールについて、内側から内側までの水平距離を指す言葉です。

英語では「ゲージ(Gauge)」と呼ばれ、鉄道の規格を決める最も基本的な寸法のひとつとされています。

軌間の数値は国や路線ごとに決められており、同じ国の中でも新幹線と在来線のように異なる軌間が使われている例があります。

軌間が違うと車両や線路の構造も変わるため、鉄道を計画するうえで欠かせない基礎知識といえます。

軌間の由来・語源

「軌」という漢字は、もともと車輪が通った跡やわだちを意味し、「間」はすきまや隔たりを表します。

この二つが組み合わさり、車両が通る左右の車輪の間隔を示す言葉として「軌間」が使われるようになったと考えられます。

鉄道が世界各地で発展する過程で、国や地域ごとに異なる軌間が採用されたため、現在も複数の規格が併存しています。

当初から統一された基準があったわけではなく、各国が独自の事情で軌間を決めてきた歴史的な背景があります。

軌間の仕組み・測り方

軌間は、レールの頭部にあたる部分の内側の面を基準にして、左右のレール間の水平距離を測定します。

レールの外側ではなく内側を基準にするのは、車輪のフランジと呼ばれる内側の突起がレールの内側に沿って走るためです。

この内側の間隔が一定でないと、車輪が脱線したり線路に負担がかかったりする恐れがあります。

そのため軌間は、鉄道の安全性や走行の安定性を左右する重要な寸法として管理されています。

軌間の種類

世界の主な軌間

種類軌間の目安主な採用地域・路線
標準軌1435mmヨーロッパや北米の多くの路線、中国・韓国の幹線、日本の新幹線
狭軌1067mm日本のJR在来線や多くの私鉄、ニュージーランドなど
広軌1520mmや1676mmなどロシアやインド、スペインなどの一部路線

このように軌間には複数の種類があり、どの規格を採用するかによって、車両の大きさや建設コストも変わってきます。

標準軌とは

標準軌とは、世界的に最も広く採用されている軌間の規格で、おおむね1435mmの幅を指します。

ヨーロッパや北米の多くの鉄道、中国や韓国の高速鉄道、日本の新幹線などで用いられています。

多くの国で採用されているため、国際的な車両の規格や技術を共有しやすいという利点があります。

狭軌とは

狭軌とは、標準軌よりも狭い軌間の規格を指し、日本では1067mmの軌間が広く使われています。

日本のJR在来線の多くや、各地の私鉄の大半がこの狭軌を採用しています。

標準軌に比べて建設にかかる土地や費用を抑えやすい一方、高速走行の面では不利になりやすいとされています。

広軌とは

広軌とは、標準軌よりも広い軌間の規格のことで、1520mmや1676mmなど地域によって異なる数値が使われています。

ロシアやその周辺国、インド、スペインの一部路線などで、それぞれ独自の広い軌間が採用されています。

軌間が広いほど車両を安定して走らせやすいとされますが、建設コストが大きくなりやすい面もあります。

軌間と標準軌の違い

軌間とは、レール間の距離そのものを指す一般的な概念であり、標準軌はその中の一つの具体的な規格にすぎません。

つまり、標準軌は数多くある軌間の種類のうち、世界で最も広く使われている1435mmの軌間を指す言葉です。

軌間という言葉は狭軌や広軌も含む広い概念であるのに対し、標準軌はその中の特定の数値を指す点が大きな違いです。

軌間と新幹線の軌間の違い

新幹線の軌間とは、日本の新幹線で採用されている具体的な軌間の数値を指す言葉です。

新幹線の軌間は標準軌、つまり1435mmであり、日本の在来線で広く使われる狭軌1067mmとは異なります。

そのため軌間という大きな枠組みの中に、新幹線の軌間(標準軌)という一つの事例が含まれる、という関係になります。

新幹線だからといって世界共通の決まった軌間を使っているわけではなく、国や路線によって事情は異なります。

日本の軌間はなぜ狭軌になったのか

日本では明治時代に鉄道が導入される際、建設にかかる費用や地形上の事情から、狭軌が選ばれたといわれています。

当時は国土の多くが山がちで、幅の狭い軌間の方が建設や維持管理の負担を抑えやすいと考えられていたようです。

一方、新幹線を計画する際には高速走行の安定性を重視し、世界的に普及していた標準軌が採用されました。

こうした経緯から、同じ日本国内でも在来線と新幹線で軌間が異なるという状況が生まれています。

軌間が異なるとどうなる?

軌間が異なる路線同士では、車両の車輪の幅が合わないため、そのまま直通運転をすることができません。

新幹線用の車両を在来線の線路に、あるいは在来線用の車両を新幹線の線路に走らせることは、通常はできない仕組みです。

国際的な鉄道輸送でも、軌間の異なる国境を越える際には、車両や貨物を載せ替える作業が必要になる場合があります。

このように、軌間の違いは鉄道網の接続性やコストに大きな影響を与える要素となっています。

フリーゲージトレイン(軌間可変電車)とは

フリーゲージトレインとは、走行中に車輪の間隔を変えることで、軌間の異なる線路を直通できるようにした車両の技術です。

軌間可変電車とも呼ばれ、新幹線の標準軌と在来線の狭軌の両方を、乗り換えなしで走行することを目指して研究が進められています。

実現すれば、乗客が新幹線から在来線へ乗り換える手間を減らせる可能性がありますが、技術的な課題も多いとされています。

そのため、現時点では一部の区間での試験的な導入や検証にとどまっているのが実情です。

軌間についてよくある誤解

「新幹線は世界共通の軌間を使っている」と思われがちですが、実際には国や路線ごとに採用している軌間は異なります。

また「軌間とレールの太さ」を混同するケースもありますが、軌間はレール同士の間隔であり、レール自体の太さとは別の概念です。

さらに、山形新幹線や秋田新幹線のように、在来線の区間を走る新幹線の車両もあり、軌間の扱いは一様ではありません。

こうした例があるため、「新幹線だから必ず標準軌」と単純に決めつけない方が正確な理解につながります。

まとめ

軌間とは、鉄道の左右2本のレールの内側から内側までの距離を表す言葉で、鉄道の規格を決める基本的な要素です。

世界には標準軌・狭軌・広軌など複数の軌間があり、日本では在来線に狭軌、新幹線に標準軌が採用されています。

軌間と標準軌は、全体の概念とその中の一つの規格という関係にあり、新幹線の軌間は標準軌の具体的な事例にあたります。

軌間の違いは直通運転のしやすさや建設コストにも関わるため、鉄道のニュースや旅行先で見聞きした際の参考にしてみてください。

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