インテグレーションとは?意味や使い方、統合・インテグレーターとの違いをわかりやすく解説

インテグレーション ナレッジ

IT関連のニュースや仕事の場面で、「このツールは他サービスとのインテグレーションに対応している」といった言い方を見かけることがあります。

その際、「統合とは何が違うのか」「インテグレーターという言葉とは別物なのか」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

インテグレーションとは、一言でいえば複数のシステムやサービスをつなぎ合わせ、ひとつの仕組みとして機能させることを指す言葉です。

この記事では、インテグレーションの意味や使い方、統合・インテグレーターとの違いについてわかりやすく解説します。

インテグレーションとは

インテグレーションとは、複数のシステムやサービスを接続し、ひとつのまとまった仕組みとして動かすことを指す言葉です。

IT業界では、別々に作られたソフトウェアやハードウェアをつなぎ合わせ、全体として機能させる工程や状態を表す場面で使われます。

単独では完結しない機能を組み合わせることで、より大きな価値を生み出す点が特徴です。

たとえばECサイトが決済サービスや在庫管理システムと連携する場合も、インテグレーションの一例です。

インテグレーションの語源

インテグレーションは英語のintegrationに由来し、もともとは「統合」「結合」「一体化」といった意味を持つ単語です。

数学の「積分」を表す語としても使われており、複数の要素を合わせてひとつの全体にするという発想が共通しています。

ITの分野では、企業システムが複雑化する中で、複数のシステムをつなぐ技術や工程を指す言葉として広く使われるようになりました。

インテグレーションの仕組み

インテグレーションの仕組みを支えるのは、システム同士がデータや処理をやり取りするための接続部分です。

代表的な接続方法には、APIを使ったデータのやり取りや、ミドルウェアと呼ばれる中継用ソフトを経由する方法があります。

  • API連携:決められた手順でデータや機能を呼び出し合う方法
  • ミドルウェア連携:異なるシステムの間に専用ソフトを置き、データ形式の違いを調整する方法
  • ファイル連携:決まった形式のファイルを定期的にやり取りする方法

どの方法を選ぶかは、連携するシステムの数やデータの量、更新の頻度によって変わります。

インテグレーションの主な種類

インテグレーションには目的や対象によっていくつかの種類があります。代表的な例を次の表にまとめます。

種類内容
システムインテグレーション(SI)企業向けに複数のハードウェアやソフトウェアを組み合わせてひとつのシステムを構築すること
APIインテグレーションAPIを介して外部サービスと自社システムを接続すること
継続的インテグレーション(CI)ソフトウェア開発で、コードの変更を頻繁に取り込み自動テストで品質を保つ手法
データインテグレーション異なるデータソースを統合し、分析や活用をしやすくする工程

インテグレーションが使われる場面

インテグレーションという言葉は、業務システムの構築やSaaSの連携設定など、さまざまな場面で登場します。

たとえば、会計ソフトと勤怠管理システムを連携させて、データの入力作業を減らすといった使い方があります。

チャットツールやカレンダーサービスなど、普段使うアプリの設定画面に「インテグレーション」という項目名で連携機能が用意されていることもあります。

スマートフォンの健康管理アプリが他社のデバイスと連携する機能も、インテグレーションの一種といえます。

インテグレーションを使った例文

  • このCRMはSlackとのインテグレーションが用意されているので、通知を手動で転記する必要がありません。
  • 新しい決済サービスとのインテグレーションを進めるため、開発チームでAPIの仕様を確認しています。
  • 複数の部署で使っているツールのインテグレーションを見直し、データの重複入力を減らしました。
  • このプラグインを導入すれば、既存の会員システムとのインテグレーションが短期間で実現できます。

インテグレーションのメリット

インテグレーションを進めることで、次のようなメリットが期待できます。

  • 手作業での入力や確認作業が減り、業務の効率が上がる
  • 複数のシステムの情報を一元的に把握できるようになる
  • 新しいサービスを追加しやすくなり、事業の拡張性が高まる
  • 情報の入力ミスや二重登録といったヒューマンエラーを防ぎやすくなる

インテグレーションを行う際の注意点

一方で、インテグレーションを行う際には気をつけたい点もあります。

  • 連携するシステムの数が増えるほど、不具合が起きた際の原因特定が難しくなる
  • 外部サービスの仕様変更によって、連携部分が突然動かなくなることがある
  • セキュリティ面で、データのやり取りに関する権限設定を適切に行う必要がある
  • 連携先のサービスが終了・変更された場合に、代わりの仕組みを用意する手間がかかる

インテグレーションと統合の違い

統合は日本語として広く使われる言葉で、複数のものをひとつにまとめるという意味を持ちます。

インテグレーションは、その統合という考え方をIT分野の文脈で使う際によく用いられる表現です。

項目インテグレーション統合
使われる分野IT・システム分野で使われることが多い組織・制度・一般的な場面など幅広く使われる
指す対象システムやサービス同士の連携・接続複数の要素をひとつにまとめること全般
例APIインテグレーション/システムインテグレーション会社の統合/意見の統合

実務上は、ITに関する話題では「インテグレーション」、それ以外の場面では「統合」が選ばれる傾向があります。

インテグレーションとインテグレーターの違い

インテグレーションは、システムを連携・統合する工程や状態そのものを指す言葉です。

一方、インテグレーターは、そのインテグレーションを実際に行う企業や技術者を指す言葉です。

項目インテグレーションインテグレーター
意味システムを連携・統合することシステムの連携・統合を行う人や企業
品詞的な位置づけ工程や概念を表す名詞役割や立場を表す名詞
使用例システムインテグレーションを実施するSIerと呼ばれるインテグレーターに依頼する

「インテグレーションを行うのがインテグレーター」という関係で覚えると、区別しやすくなります。

インテグレーションに関するよくある誤解

インテグレーションは、ゼロからシステムを開発することと同じ意味だと誤解されることがあります。

しかし実際には、既存のシステムやサービスをつなぎ合わせる工程を指すことが多く、新規開発そのものとは異なります。

また、インテグレーションを行えば効果が自動的に得られるわけではなく、連携する仕組みの設計次第で効果が変わってきます。

まとめ

インテグレーションとは、複数のシステムやサービスをつなぎ合わせ、ひとつのまとまった仕組みとして機能させることを指す言葉です。

システムインテグレーションやAPIインテグレーションなど、目的に応じたいくつかの種類があります。

日本語の「統合」とは使われる分野が異なり、連携の実務を担う人や企業は「インテグレーター」と呼ばれる点を押さえておくと理解しやすくなります。

身近なツールの連携機能を見かけたときは、この記事で紹介した視点を参考に、仕組みや目的を確認してみてください。

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