DB年金とは?意味や仕組み、DC年金(確定拠出年金)との違いをわかりやすく解説

DB年金 ナレッジ

転職や退職金の説明を受けたとき、会社の案内資料や人事担当者から「DB年金」という言葉を聞くことがあります。

将来いくらもらえるのか、自分で何かをしなければならないのか、見慣れない略語だけに不安を感じる人も多いのではないでしょうか。

一言でいえば、DB年金とは将来受け取る年金の金額があらかじめ決まっている企業年金の仕組みを指す言葉です。

この記事では、DB年金の意味や仕組み、DC年金(確定拠出年金)との違いについてわかりやすく解説します。

DB年金とは

DB年金とは、将来受け取る年金の金額があらかじめ決められている企業年金の仕組みを指す言葉です。

日本の制度としては「確定給付企業年金」と呼ばれる仕組みにあたり、会社員の退職後の生活を支える仕組みの一つです。

会社が年金資産の運用を担い、社員は将来受け取る金額をあらかじめ約束される点が大きな特徴です。

そのため、運用がうまくいった場合でも受け取る金額が増えるわけではなく、運用がうまくいかなかった場合でも受け取る金額が減らない仕組みになっています。

⚠️ お金に関するご注意
このページは一般的な情報です。投資や契約など重要な判断の際は、最新の情報を確認し、必要に応じて専門家にご相談ください。

参考: 金融庁 / 国民生活センター

DB年金の由来・名前の意味

DB年金の「DB」は、英語の「Defined Benefit」の頭文字を取った略語といわれています。

直訳すると「定められた給付」という意味になり、受け取る給付額が先に決まっているという制度の性質を表した名前です。

企業年金の分野では、英語の頭文字をそのままアルファベットで呼ぶ習慣があり、DB年金もその一つとして広く使われています。

DB年金の仕組み

DB年金では、会社が将来の給付に必要な資金をあらかじめ見積もり、その資金を計画的に積み立てて運用します。

積み立てた資産の運用は、会社や会社が委託する機関が行い、社員自身が運用方法を選ぶ必要はありません。

運用の結果が見込みより良くても悪くても、社員が将来受け取る金額には影響しない仕組みになっている点が特徴です。

一方で、運用の結果が長期的に見込みを下回った場合は、会社が不足分を補う必要が生じることもあります。

DB年金の種類

確定給付企業年金には、いくつかの実施形態があり、会社が単独で実施する場合と、複数の会社が共同で実施する場合があります。

  • 規約型企業年金:会社が生命保険会社や信託会社などと契約を結び、外部機関に運用や管理を任せる形
  • 基金型企業年金:会社とは別に企業年金基金という法人を設立し、その基金が年金の管理や運用を行う形

どちらの形態でも、将来の受取額があらかじめ決まっているという基本的な性質は変わりません。

DB年金のメリット

DB年金の大きな利点は、将来受け取る金額の見通しを立てやすいことです。

運用の知識や判断が求められないため、投資に不慣れな人でも老後の生活設計を考えやすい仕組みといえます。

  • 将来の受取額があらかじめわかるため、退職後の生活費を計算しやすい
  • 運用の判断を自分で行う必要がなく、負担が少ない
  • 長く勤めるほど受取額が増える設計になっている場合が多い

DB年金の注意点

DB年金は会社が運用の責任を負う仕組みであるため、会社の経営状態によって制度そのものが見直される場合があります。

会社の業績が悪化したり、運用環境が大きく変わったりすると、給付の水準が引き下げられたり、他の企業年金制度に変更されたりすることもあります。

転職や退職の際には、それまで積み立てられた年金資産の扱いが制度によって異なるため、確認が必要です。

将来の受取額や制度変更の見通しについて不明な点がある場合は、会社の人事担当部署や年金に関する専門機関に相談することをおすすめします。

DB年金とDC年金(確定拠出年金)の違い

DB年金とよく比べられる言葉に、DC年金(確定拠出年金)があります。

DC年金の「DC」は「Defined Contribution」の頭文字で、「定められた拠出」という意味です。

DB年金とDC年金の最も大きな違いは、運用の責任と結果を誰が負うかという点にあります。

項目DB年金(確定給付企業年金)DC年金(確定拠出年金)
決まっているもの将来の受取額毎月の積立額(拠出額)
運用の担い手会社社員本人
運用結果の影響受取額には基本的に影響しない受取額が増減する
社員の負担運用の判断は不要自分で運用先を選ぶ必要がある

つまりDB年金は「出口(受取額)」が決まっている制度、DC年金は「入口(積立額)」が決まっている制度と整理すると分かりやすくなります。

DB年金とDC年金はどちらが得か

DB年金とDC年金のどちらが有利かは、運用環境や個人の考え方によって異なり、一律に決められるものではありません。

DB年金は受取額が安定している点が安心材料になりますが、運用がうまくいった場合の上乗せは期待しにくい仕組みです。

DC年金は運用成績によって受取額が変わるため、増える可能性もありますが、減る可能性もある点を理解しておく必要があります。

どちらの制度が自分に合っているかを判断する際は、会社の制度内容を確認したうえで、必要に応じてファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するとよいでしょう。

DB年金に関するよくある誤解

DB年金は、国が運営する公的年金(国民年金や厚生年金)とは別の制度である点を誤解している人が少なくありません。

DB年金はあくまで会社が実施する企業年金の一つであり、公的年金に上乗せされる形で受け取る仕組みです。

また、DB年金だからといって受取額が将来にわたって変更されないと考えるのも誤解です。

会社の経営状況によって制度の内容が見直される場合もあるため、定期的に自分の加入状況を確認しておくことが大切です。

DB年金を使った例文

  • 当社ではDB年金を導入しており、勤続年数に応じて将来の受取額が決まります。
  • 転職を検討しているため、現在加入しているDB年金の資産がどうなるか人事部に確認した。
  • DB年金とDC年金のどちらを選べるか、入社前にしっかり説明を受けておきたい。
  • DB年金は会社が運用するため、社員自身が投資の判断をする必要がない。

DB年金への加入状況を確認する方法

自分がDB年金に加入しているかどうかは、会社から配布される入社時の説明資料や、給与規程・退職金規程などで確認できます。

わからない場合は、会社の人事部門や総務部門に問い合わせると、加入している企業年金制度の種類や内容を教えてもらえます。

将来受け取る見込み額については、定期的に送られてくる通知や、会社が案内する照会窓口で確認できる場合があります。

まとめ

DB年金とは、将来受け取る年金額があらかじめ決められている企業年金の仕組みで、日本では確定給付企業年金と呼ばれています。

会社が運用の責任を負うため、社員は運用の判断をせずに将来の受取額の見通しを立てやすい点が特徴です。

一方で、会社の経営状況によって制度が見直されることもあるため、加入している制度の内容を把握しておくことが大切です。

DB年金とDC年金のどちらにあたるかわからない場合や、将来の受取額に不安がある場合は、会社の担当部署や専門家に相談しながら確認していくとよいでしょう。

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