定義
カンペは、本来「カンニングペーパー」の略語です。現在は主に次の2義で使われます。
- 放送・舞台での指示メモ(キューカード)
進行や残り時間、次の段取りなどを出演者に示すための掲示用メモ。 - 話者のための要点メモ(チートシート)
司会・スピーチ・プレゼンなどで、話の流れやキーワードだけを書いた“骨子メモ”。
なお、試験での不正に使う意味(本来の「カンニングペーパー」)は不適切な用法です。
語源・成り立ち
- 「カンニング(cheating)」+「ペーパー(paper)」の合成語 → カンペ。
- 略語化する過程で、放送業界などで「進行を助けるメモ」として転用・一般化しました。
どんな場面で使う?
- テレビ/舞台:残り時間、次のコーナー、注意事項、NGワードなどを示す掲示物。
- イベント/司会/会議:台本ほど細かくない“流れ確認用メモ”。
- 学習/講義:要点の確認だけに使う簡潔なメモ(※試験での使用は不可)。
類語・関連表現
- キューカード(放送・舞台での指示ボード)
- チートシート/要点メモ/骨子メモ
- 台本(全文の指示書。カンペより詳細)
- プロンプター(スクリーン表示で読む装置。手持ちのカンペとは別)
言い換え・英語表現
- 放送用:cue card, prompt card
- 要点メモ:cheat sheet, prompt notes
- 不正用途:cheat sheet for an exam(※不適切な文脈)
ニュアンスの注意
- 「カンペ」は軽口・業界寄りの口語です。文書では「キューカード」「要点メモ」と書き換えると中立的。
- 不正の連想を避けたい場面では「進行メモ」「プロンプト」「キュー」などが無難。
例文
- 「本番はカンペに“残り30秒”の合図を出して」
- 「発表、カンペだけ用意して台本は作らない」
- 「試験でカンペを使うのは厳禁です」
まとめ
- 語源は「カンニングペーパー」だが、現在は進行補助のメモという中立〜肯定的な意味でも広く使用。
- 放送・舞台ではキューカード、発表・会議では要点メモを指すことが多い。
- 公式文書や教育現場では、文脈に応じて「キューカード」「要点メモ」などの言い換えが適切。

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