インフルエンザは、インフルエンザウイルスが鼻や喉、肺などの呼吸器に感染して起こる急性の呼吸器感染症です。毎年世界中で流行し、重症化すると入院や死亡に至ることもあります。日本では例年、12~3月ごろが流行期です。 (世界保健機関)
主な症状
- 高熱(しばしば38℃以上)
- 頭痛・筋肉痛・関節痛・強い倦怠感
- せき・のどの痛み・鼻水 など(かぜに似た症状も併発)
症状が比較的急に出るのが特徴です。小児ではまれに急性脳症、ご高齢や基礎疾患のある方では肺炎などに進むことがあります。 (厚生労働省)
かぜとの違い(ざっくり)
- かぜ:徐々に症状が出て、のど・鼻の不調が中心、発熱は軽めのことが多い
- インフルエンザ:急な高熱と全身症状(だるさ・節々の痛み)が目立つ
(ただし個人差があるため、流行期に高熱や強い全身症状があれば受診を検討してください。)
うつる経路と潜伏期間
- 飛沫(せき・くしゃみ)と接触(ウイルスの付いた手で口や鼻に触れる)で広がります。 (世界保健機関)
- 潜伏期間(うつってから症状が出るまで)は1~4日(平均約2日)。人が集まる場所(学校・高齢者施設など)で広がりやすい感染症です。 (世界保健機関)
検査と治療の基本
- 医療機関では迅速検査や総合的判断で診断します。
- 抗インフルエンザ薬(内服・吸入など)は、発症から早期に開始した方が効果を期待しやすいとされています。重症化リスクの高い方や重い症状がある場合は、早めの受診を。 (疾病管理予防センター)
予防策(今日からできること)
- ワクチン:毎シーズン接種が推奨されています。重症化予防に重要で、6か月以上のすべての人に推奨(米CDC)。日本でも厚労省が接種を案内しています。 (疾病管理予防センター)
- 手洗い:石けんと流水でていねいに。
- 咳エチケット:マスク、ティッシュで口・鼻を覆う。
- 換気・体調管理:睡眠・栄養・室内の換気を意識。
これらの基本対策は、飛沫・接触による拡散を減らすうえで有効です。 (世界保健機関)
重症化リスクが高い人
65歳以上、妊娠中、慢性疾患のある方、小児、免疫抑制状態にある方などは重症化しやすく、症状が出たら早めの受診が勧められます。ワクチン接種の優先度も高い層です。 (疾病管理予防センター)
受診の目安
- 高熱が続く、強い倦怠感・息苦しさ・胸の痛みがある
- 小児でぐったりしている、けいれんがある、顔色が悪い・呼吸が速い
- 高齢者・基礎疾患がある・妊娠中で症状が出てきた
こうした場合は早めに医療機関に相談を。地域の流行状況や受診先は自治体や医療機関の案内に従ってください。 (疾病管理予防センター)
日本の流行期の目安
日本では冬季(12~3月)に流行しやすい傾向があります(年によって前後します)。学級閉鎖など、地域の情報もあわせて確認を。 (厚生労働省)
まとめ
- インフルエンザは急な高熱と全身症状が出やすい季節性の感染症。
- 飛沫・接触で広がり、潜伏は1~4日。
- 毎年のワクチン+手洗い・咳エチケット・換気が基本。
- 重症化リスクが高い人や強い症状がある場合は、早めに受診を。 (世界保健機関)
(※本記事は一般的な解説です。個別の症状や治療は医師の診断・指示に従ってください。)

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