ラーメンの定番具材「しなちく」は、現在では一般に「メンマ」と呼ばれる発酵タケノコ。呼称の歴史的背景(「支那」の語感)と、原料・製法・栄養、選び方、家庭での活用レシピをまとめます。
しなちく=メンマの正体
- 中身:タケノコ(主に麻竹)を塩漬けして乳酸発酵させ、乾燥または半生状態で流通させたもの。
- 特徴:コリコリした食感と発酵由来のうま味。醤油やごま油で味付けして使うことが多い。
- 用途:ラーメンの具、炒め物、和え物、酒肴など幅広い。
呼び名の歴史と現在の推奨表記
- 「支那竹(しなちく)」の由来:かつて中国を指す外来語「支那」に由来。戦前~戦中は一般的表記でした。
- なぜ今は避ける?:「支那」は歴史的経緯から蔑称として受け取られやすく、現在は不適切・配慮欠如と見なされます。
- 結論:記事やメニューでは「メンマ」表記を基本に。歴史を説明する場合のみ「支那竹」という語があった旨を解説的に添えるとよいでしょう。
原料と製法の概要
- 塩漬け:タケノコを塩で漬け込み、水分を抜く。
- 乳酸発酵:発酵により酸味とうま味が生まれ、独特の香りが付く。
- 乾燥・保存:乾燥(干しメンマ)または半生で流通。
- 戻し・味付け:乾燥品は水戻し→下茹で→味付け。半生や味付きは軽く湯通しして使える。
栄養のポイント
- 低カロリー・高食物繊維:主に不溶性食物繊維が豊富で、噛み応えが満足感に寄与。
- 塩分に注意:市販の味付きメンマは塩分が高め。湯通しや軽い水洗いで調整可能。
市販メンマの選び方
- 原料表記:シンプルな原材料(タケノコ、塩、調味料少なめ)を選ぶ。
- 食感:繊維が荒すぎず、筋っぽさが少ないもの。
- 香り:発酵の心地よい香りがして、酸味が強すぎないもの。
- 形状:細切りは使いやすく、穂先メンマは柔らかめで上品。
保存と下ごしらえ
- 未開封:常温または表示に従う。
- 開封後:冷蔵で保存し、早めに使い切る。
- 下ごしらえ:味付きはさっと湯通し。乾燥はたっぷりの水に一晩浸す→下茹でで臭みを抜く。
家で作れる簡単アレンジ3選
- 王道メンマ炒め
メンマ、長ねぎ、細切りチャーシューをごま油で炒め、醤油・みりん・黒こしょうで調味。仕上げに白ごま。 - ピリ辛和え
メンマを湯通し→豆板醤、酢、醤油、砂糖、ラー油、刻みねぎで和える。前菜や酒肴に。 - 塩昆布メンマ
メンマ+塩昆布+ごま油を和えるだけ。好みで黒酢少々。ご飯とも相性が良い。
ラーメン以外の使い方アイデア
- 炒飯に少量刻んでうま味ブースト
- 冷やし中華の具に追加
- 春巻き・餃子の具材に混ぜて食感アップ
- サラダ(豆腐・水菜・わかめ)にトッピング
よくある質問(FAQ)
Q.「しなちく」と書くのは絶対NG?
A. 歴史説明や語源解説の文脈以外では避けるのが無難です。通常は「メンマ」を使用しましょう。
Q. 乾燥メンマの戻しがうまくいかない
A. 長めの浸水(冷水で一晩)→下茹ででアク抜き。独特の匂いが和らぎ、味のりが良くなります。
Q. 家で本格味にするコツは?
A. 砂糖と醤油を同割程度にして弱火で含ませ、最後にごま油少々。冷ますと味が入るため、作り置きが有効です。
まとめ
- 「しなちく(支那竹)」は発酵タケノコ=メンマの旧称。
- 歴史的背景から、現代の表記・案内では「メンマ」の使用が適切。
- 低カロリー・高食物繊維で、ラーメン以外にも使い道多数。
- 市販品の塩分は湯通しで調整し、戻し・下茹でを丁寧に行うと家庭でも本格的な味に近づきます。


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