クリスマスの時期になると、あいさつとしてよく耳にする「メリークリスマス」。
子どもから大人まで自然に使っていますが、その意味や由来をきちんと説明できる人は意外と少ないかもしれません。
この記事では、「メリークリスマス」という言葉の意味、語源、日本での使われ方について、わかりやすく解説します。
「メリークリスマス」の意味
「メリークリスマス」は英語で “Merry Christmas” と書きます。
- Merry(メリー):楽しい、陽気な、喜ばしい
- Christmas(クリスマス):キリストの誕生を祝う日
つまり直訳すると、
「楽しいクリスマスを」 「喜ばしいクリスマスをお過ごしください」
という意味になります。
日本語では「おめでとう」に近い感覚で明るいあいさつとして使われています。
「Merry(メリー)」の本来の意味
「Merry」は現代英語では
- 楽しい
- 明るい
- にぎやかな
といった意味で使われることが多い単語です。
もともとは中世英語で
「平和で心満たされた状態」
というニュアンスを持っていました。
単に「騒がしい楽しさ」ではなく、
心が温かく満たされた幸福感
を表す言葉だったとされています。
なぜ「Happy Christmas」ではないの?
英語では「Happy Christmas」と言うこともありますが、
特に英米では「Merry Christmas」が一般的です。
理由の一つは、
- Happy:個人の感情(幸せ)
- Merry:場の雰囲気・祝祭的な喜び
というニュアンスの違い。
クリスマスは個人的な幸せというより、
みんなで祝う行事・祝祭
という意味合いが強いため、「Merry」が選ばれたと言われています。
ちなみにイギリスでは「Happy Christmas」もよく使われます。
日本で「メリークリスマス」が定着した理由
日本にクリスマスが広まったのは明治以降ですが、
戦後、映画・音楽・テレビを通して
「Merry Christmas」という表現がそのまま紹介されました。
意味よりも
- 響きの明るさ
- 覚えやすさ
- 雰囲気の良さ
が重視され、日本語訳されることなく
カタカナ語として定着したのが特徴です。
そのため日本では、
宗教的な意味合いよりも
季節のあいさつ・イベント用の言葉
として使われることが多くなっています。
「メリークリスマス」は誰に使っていい?
基本的に、
- 家族
- 友人
- 職場の同僚
- お店や接客の場
など、幅広く使えるあいさつです。
特別に「目上の人には失礼」という表現ではありません。ただし、形式的なビジネス文書では使わず、
- 年末のあいさつ文
- メールやカード
- 会話の中
など、カジュアルな場面で使うのが一般的です。
まとめ
「メリークリスマス」とは、
- 英語の “Merry Christmas” が由来
- 「楽しいクリスマスを」という祝福の言葉
- 祝祭的で温かい気持ちを表すあいさつ
- 日本では宗教色よりイベント的な意味で使われている
という言葉です。
意味を知ったうえで使うと、
いつもの「メリークリスマス」が少し違って聞こえてくるかもしれません。


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