私たちが暮らす空のさらに上には、ほとんど雲も雨もない、静かで安定した世界が広がっています。それが成層圏(せいそうけん)です。本記事では、成層圏の位置・特徴・役割をわかりやすく解説します。
成層圏の位置と基本データ
成層圏は、地球の大気を上下に分けたとき、対流圏の上にある第2層です。
- 高度:約10km~50km
- 下層:対流圏(私たちが生活する空間)
- 上層:中間圏
- 気温の特徴:上空に行くほど気温が上昇する
地上付近の対流圏では、上に行くほど気温が下がりますが、成層圏では逆に上昇します。この“逆転現象”が最大の特徴です。
なぜ上に行くほど暖かくなるのか
理由はオゾン層にあります。
成層圏にはオゾンが多く存在し、太陽から届く紫外線を吸収します。紫外線を吸収する過程で熱が発生するため、上層ほど温度が高くなるのです。
この構造があるため、空気の上下対流が起こりにくく、層状に安定します。これが「成層(層になる)」という名前の由来です。
成層圏の重要な役割
1. 紫外線から地球を守る
オゾン層は有害な紫外線を吸収し、地上の生物を保護しています。
もし成層圏のオゾンがなければ、生態系は大きなダメージを受けるでしょう。
2. 航空機が飛ぶ高度
ジェット旅客機は、成層圏の下部(約10~12km)を飛行することが多いです。
理由は以下の通りです。
- 雲や天候の影響を受けにくい
- 空気が安定している
- 空気密度が低く燃費効率がよい
対流圏との違い
| 項目 | 対流圏 | 成層圏 |
|---|---|---|
| 高度 | 地表~約10km | 約10~50km |
| 気温変化 | 上空ほど低下 | 上空ほど上昇 |
| 天気 | 雲・雨・雪が発生 | ほぼ発生しない |
| 空気の動き | 活発 | 非常に安定 |
私たちが体感する“天気”は、ほぼすべて対流圏で起こっています。
成層圏はどんな環境?
- 気圧は地上の数分の一
- 水蒸気が少なく乾燥
- 酸素濃度が低い
- 非常に寒い(下層で約−60℃)
人間がそのまま生活できる環境ではありません。
まとめ
成層圏とは、地上約10kmから50kmに広がる安定した大気の層です。
- 上空ほど気温が上昇する特殊な構造
- オゾン層が紫外線を吸収
- 航空機が飛ぶ高度
- 天候の影響がほとんどない
普段意識することは少ないですが、成層圏は地球の生命を守る重要な役割を担っています。

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