点滴はサイフォンの原理?調べてみたら意外な事実が

アナライズ

先日、私が投稿した記事「サイフォンの原理とは?|自宅プールで起きた“水が抜ける”ふしぎな現象」に対して、「点滴と同じ理屈かも?」というコメントをいただきました。
確かに、点滴って高い位置から液体が下に流れていくので、サイフォンの原理と似ているように見えます。
そこで、実際に点滴はサイフォンの原理なのかどうか調べてみました。


サイフォンの原理とは

サイフォンの原理は、大気圧と重力を利用して液体を移動させる現象です。
容器から一度管を持ち上げ、その後低い位置まで下げても、始点と終点の液面の高さの差があれば流れ続けます。
水槽の水替えやワインの移し替えなどで使われる方法です。


点滴は「重力式輸液」

調べて分かったのは、点滴はサイフォンの原理ではなく**「重力式輸液(じゅうりょくしきゆえき)」**と呼ばれる方式でした。
これは、点滴バッグやボトルを患者さんの注入部位より高い位置に吊るし、高さの差による静水圧で液体を流す方法です。
チューブは常に下り坂になっていて、大気圧の助けを借りる必要はありません。


サイフォンとの違い

項目サイフォン重力式輸液(点滴)
駆動力大気圧+重力高低差による静水圧
チューブ形状一度高い位置を通る常に下り
密閉の必要性必須不要

見た目は似ていますが、物理的な仕組みは全く異なります。


まとめ

「点滴=サイフォン」というイメージは、私も今回調べるまで少し抱いていましたが、実際は別の原理でした。
コメントをきっかけにこうして調べてみると、身近な医療機器の仕組みを正しく理解できて面白いですね。

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