メジャーリーグの中継やアメリカの高速道路沿いで、オレンジ色の丸の中に白い数字「76」が描かれたロゴを見かけたことはありませんか?
この印象的なロゴは、実はアメリカのガソリンスタンドブランド「76(セブンティシックス)」のものです。
76とはどんな会社?
「76」は、1932年にカリフォルニアで誕生した燃料ブランドです。
もともとは Union Oil Company of California(ユニオン・オイル社) が展開していたガソリンスタンドのブランド名で、「Union 76(ユニオン・セブンティシックス)」として親しまれていました。
ブランド名の「76」は、アメリカが独立を宣言した年「1776年」にちなんでいます。
つまり「自由」と「独立精神」を象徴する数字でもあるのです。
ロゴの特徴と意味
「76」のロゴは、オレンジの円に白抜きの数字というシンプルなデザイン。
オレンジは「夕日の中を走るアメリカ西海岸のドライブ」をイメージしており、見ただけで明るく、活気のある印象を与えます。
このロゴは1950年代に登場し、その親しみやすいデザインから長年にわたって愛されています。
特に夜になるとガソリンスタンドの上に浮かぶ巨大なオレンジの球体看板は、ドライバーたちの目印として有名でした。
メジャーリーグとの関わり
「76」は単なるガソリンブランドにとどまらず、スポーツスポンサーとしても知られています。
特にロサンゼルス・ドジャースのスポンサーを長年務めており、ドジャー・スタジアムのスコアボード上部に掲げられた76ロゴは、ファンにとっておなじみの光景です。
球場で映るオレンジの丸いロゴを見て「これ何のマーク?」と思った人も多いはず。
それこそが「76」、アメリカを代表する燃料ブランドのシンボルなのです。
現在の運営会社と展開
現在、「76」ブランドはアメリカのフィリップス66社(Phillips 66 Company)が所有しています。
西海岸を中心に、全米で約1,800か所以上のガソリンスタンドを展開。
ブランドスローガンは「We’re on the driver’s side.(私たちはドライバーの味方です)」。
近年では、スマートフォンアプリを使った非接触決済やポイント還元サービスなども導入し、時代に合わせて進化を続けています。
おわりに
オレンジの丸に「76」と書かれたロゴは、アメリカの歴史と自由の象徴、そして長年ドライバーに寄り添ってきた信頼のマークです。
メジャーリーグの中継で見かけたとき、ぜひその背景にある物語を思い出してみてください。
それは、アメリカの風景の一部として今も輝き続ける“ドライバーズ・アイコン”なのです。

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