オールシーズンタイヤとは?|仕組み・特徴・スタッドレスとの違いを解説

ナレッジ

オールシーズンタイヤ(All-Season Tire)は、サマータイヤとスタッドレスタイヤの中間的な位置づけの自動車用タイヤで、年間を通して履き続けることを想定して設計されたタイヤです。
都市部や積雪が少ない地域を中心に近年採用が増えています。


1. 基本的な特徴

オールシーズンタイヤは以下の路面環境に対応します:

  • ドライ(乾いた路面)
  • ウェット(雨天)
  • みぞれ
  • 軽度の積雪

構造・ゴム配合は:

  • スタッドレスより硬め
  • サマータイヤより柔らかめ
  • 排雪性を意識したV字/ブロックパターン

といった中庸設計になっています。


2. 対応できる場面・対応できない場面

■ 対応できる場面

  • 年間の都市部走行
  • 一時的な雪(薄く積もる程度)
  • 高速道路の冬用タイヤ規制(※一部モデルに限る)
  • 急な降雪時の最低限の安全性確保

■ 対応が困難な場面

  • アイスバーン(氷結路)
  • 圧雪路(踏み固まった雪)
  • 深雪
  • 山岳道路
  • 豪雪地域の冬期交通環境

これらはスタッドレスタイヤが圧倒的に有利です。


3. スタッドレスタイヤとの比較

項目オールシーズンスタッドレス
夏のドライ性能
夏の雨性能△〜○
氷上性能
圧雪性能
交換作業不要年2回必要
コスト年間で安くなる場合あり保管・交換費用含め高め
用途適合都市部雪国・寒冷地

特に 氷上性能は代替不可能 です。


4. 規制上の取り扱い

交通規制には2種類あるため区別が必要です。


(1) 冬用タイヤ規制

  • 高速道路などで発令されることがあり
  • 冬用タイヤ装着車は通行可能

この“冬用タイヤ”には:

  • スタッドレス
  • 一部オールシーズン(3PMSFマーク付き)

が含まれます。

ただし全オールシーズンが該当するわけではありません
3PMSF(スリーピークマウンテンスノーフレーク)規格を満たす必要があります。


(2) チェーン規制

  • 大雪時に発令される強い規制
  • 基本ルールは チェーン装着車のみ通行可

つまり:

スタッドレス装着車でもチェーン非装着なら通行不可

当然ながら:

オールシーズンタイヤもチェーン非装着では通行不可

ここが誤認されやすいポイントです。


5. メリット

✔ 1年履きっぱなしで運用可能
✔ 急な降雪への最低限の備え
✔ 交換・保管の手間と費用削減
✔ 雨性能が高いモデルが多い
✔ 年間の総コストで優位になるケースあり


6. デメリット

✖ 氷上性能が極端に低い
✖ 雪国には不向き
✖ スポーツ性能はサマーより劣る
✖ 低温時の制動性能はスタッドレスに劣る


7. 向いているユーザー像

オールシーズンが特に有効なのは:

  • 首都圏・東海・関西・瀬戸内など積雪が少ない地域
  • スキー・雪山に行かない
  • 年に数回あるかないかの降雪に備えたい
  • タイヤ交換の費用と手間を省きたい

逆に以下の場合は不適:

  • 東北・北海道・北陸・山間地など雪国
  • 毎冬にアイスバーンが発生する地域
  • 雪山レジャーに行く
  • 冬期に高速道路利用が多い

8. 代表的な製品例

実市場では以下が主要モデル:

  • Michelin CrossClimate シリーズ
  • Goodyear Vector シリーズ
  • Continental AllSeasonContact
  • Yokohama BluEarth-4S

特に CrossClimate は日本市場で普及を加速させています。


まとめ

オールシーズンタイヤは都市部向けの年間運用タイヤであり、氷上性能はスタッドレスの代替にならず、チェーン規制の例外にもならない

というのが正しい整理です。

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